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施主(建主)への手紙


着工(定例会議)


 確認申請も下り、雪解けを待っていよいよ着工。近くの神社の神主さんに来ていただき、地鎮祭を執り行う。日本に古くから伝わる式典であるが、地方によって微妙にやり方が違うものの様だ。

 今回の住宅は鉄筋コンクリートなので、上棟までは木造ほど早くない。コンクリートは固まるまである程度の期間を要するのだ。この期間を端折るとコンクリートの品質が落ち、後日問題が発生しないとも限らない。

image05 定例会議と言って、定期的に現場で、設計事務所、建設会社、業者が打ち合わせを行い、設計図の内容の説明、工程の打ち合わせ、質疑・解答などが行われる。最初の設計図があれば後は作るだけと思われがちだが、現場に入ってからも設計事務所はスケッチを描くし、建設会社も施工図(実際に制作する為に必要な詳細図)を提出する。小さなものでも建築はやはり複雑である。現場に入ってから検討すべき内容は以外と多いものなのだ。

 自分で設計した建築が形になっていくのを見るのは格別である。定例会議に行く毎に建築が形をなして来る。自分で作った模型の数十倍の大きさの実物が出来てくると、「模型と同じだ」などと一人呟いてしまう事もある。この時期の現場の内部はコンクリート剥きだしで、足場が架けられ、一見恐そうな作業員達が思い思いに工具を広げているので、建主にはなかなか把握出来ないかも知れない。建主がやきもきされる期でもある。それでも、建物が上棟すると、道半ばまで来たとの感慨は誰しも持つ。上棟式が終わるといよいよ仕上げの工事である。




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