建物の「仕上げ」は、建主の最も気になる工程の一つである。床の材料、壁の色、天井の感じ・・・。設計者としても、その建物に最も適した仕上げとすべく、サンプルを取り寄せ吟味する。建物全体から部屋の細かい部分まで共通したイメージでコーディネートする方が、落ちつきのある飽きのこない仕上げとなる事が多い。今回の建主の仕上げの考えは設計者とほぼ同じで、すんなりと仕上げが決まり良いものが出来たと自負しているが、建築に関して素人である建主はともすると部分部分のイメージのみで仕上げを決めがちである。建主に、どんな仕上げが最適かを説明し、相談して仕上げを決めるのも重要なポイントで、設計者の腕の見せどころだ。カーテンやシステムキッチンなどの備品類も、建築の重要な要素であるので、設計事務所としても、トータルな立場から見たアドバイスをする事は重要であろう。
今回は、それら備品も、設計事務所の提出したサンプルを元に建主と相談して、良いものを選ぶ事が出来た。 |