設計概要
南北に細長い、奥行きのある敷地です。南側の幅員4mの道路に接しているのは6m程ですが、敷地の南北の奥行きは18・5m以上あります。
この敷地の「奥行き」という特徴を活用して、光を採入れながらプライバシーを確保し、のびのびとした、家族のつながりの保てる空間を作ろうと考えました。
そのために、1階では土間−居間−中庭−和室、2階では和室−吹抜け−居間2−中庭−子供室と言うように、奥にいくつもの空間を重ねながら、その間に中庭や吹抜けなどの「空」の空間を嵌め込んで、光やプライバシーやのびやかさを獲得しています。
土間は、この住宅と道路(外部環境)の間の媒介空間として、外部的にも内部的にも使える空間としました。
中庭は、居間と個室の間にあり、住宅の内のパブリックな場とプライベートな場を曖昧につないでいます。中庭を介して、1階の居間と2階の個室もやわらかくつながり、どこにいても家族の気配を感じる事のできる内部空間となっています。
キッチンは、奥様の活動しやすい配置とするため全ての家具が製作されました。
浴室は、中庭に面しており、周囲の目を気にせずに外部空間を楽しむ事ができます。
部屋と部屋の間は引戸で仕切られているので、一体として使ったり閉じて使ったりと、いろいろな使い方ができます。
2階にも居間があり1階もLDKですから、この家の中央部は居間になっています。これにより全ての部屋が居間と隣り合う事となり、個室に居ても家族の気配を感じ、家族と触れ合う事のできる空間構成になりました。
|