板間よりキッチンと玄関方向を見る。
CH13は骨組みを"現し"にした建築です。天井や壁のボードに隠されることなく仕上げられた柱や梁が形作る内部空間は、力強く生活を包み込んでくれます。
この現しの仕上げは、現場での体験から提案されたものです。現場においては、上棟後しばらくは骨組みが見える状態が続きますが、一般的には、その後の仕上げ工事のなかで壁や天井が貼られ、柱や梁は隠されて行きます。その際に、綺麗な仕上りと成って行くものの、それまであった骨組みのもつ迫力が失われて行くのが惜しいと感じることもありました。この力強さを保った空間を作る事が出来ないかと考え、現しを試みたのです。
このように構造の骨組みを表に出すことにより、内部空間は装飾的にカモフラージュされる事のない"簡潔"な空間にまた一歩近づけたと感じています。CH13では、外部の形体も内部空間と同じ形をしており、とてもシンプルなかたちとなっています。
CH13では、構造体の他、板間の板、中庭のデッキや格子に至るまで、智頭杉を使ってみました。 |