所在地;東京都豊島区長崎
完成年;1955年
設計者;アントニン・レーモンド
建築主と設計者の考えが相容れないという事態はできれば避けたいものだが(とは言え、日常の仕事の中で私も時たま体験する事だが)、自伝を読むと、聖パトリック教会の時のレーモンドがそうだったらしい。そんないきさつのある建築の出来はどうだったのか、実際に見てみたいと思い出かけた。全体のプロポーションがすばらしく、空間の構造や材料、内部空間の雰囲気や家具にレーモンドらしさが見られた。だが、打放しコンクリートの外壁は塗装され、沢山ある小さな開口部は色硝子に置き換えられ、内外部とも落ち着きが失われていた。990715 |